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映画とイベントのざっくりした感想ばっかり

言の葉の庭 同時上映:だれかのまなざし

「言の葉の庭」に関する感想・評価 / coco 映画レビュー
とてもよかった。よかったのです。もう一度劇場で見たいくらいすき。でも、そんな感想には見えないから先に書いておきます。きっと泣いちゃうから、ひとりで見に行くといいとわたしは思います。

だれかのまなざし

一番最後のスポンサーでちょっとショックだったけど納得してしまいました。
ずるずる泣いた。家族ものには本当に弱くて、平野文さんの声がやさしくて、ちょうどわたしも同じような立場で、また世界を重ねてしまった。星を追う子どものときみたいで、びっくりした。また泣いてるって思った。
すごく短いムービーなんだと思うのですが、本編よりも心が痛く感じました。設定はすこし未来なのに、どうしてなんだろう。きっと未来になっても、人間の関係性・家族の関係性っていうのは、そこまで大きく変わらずに、同じように作られていくから、涙が出る。

言の葉の庭

だれかのまなざしとは違うタッチで、新緑が美しく、雨の跳ねる世界が美しく、二人の世界は美しかった。わたしの知っている新宿と同じようで、どこか異なっていて、そのパラレルワールドのような、でも妙にリアリティのある世界が広がる。それが面白かったし、同時に心を抉られていく感じがしました。何故なんでしょう。綺麗すぎるんです。夢をもって生きて行くって難しくて、それをこの主人公はずっと頑張っていて、それが苦しいくらい綺麗で、うらやましくて、泣いてしまった。最後のRainがかかったとき、「この曲を聴くたびわたしはきっと泣くのだ」と確信したし、秦基博の声が溶けるようにスクリーンに広がっていった。全部が全部きれいで、美しくて、それが胸に刺さって、本当に放心状態になってしまった。きっとこの分数だから見れたのであって、もっと長かったらわたしはダメだったと思います。絵が綺麗なのは勿論なのです。そうではなくて、何か、こう、心が綺麗というか。荒んでないというか。そういう、「きれい」が溢れている。

新海監督の作品はすごくすきなのに、いつも心に響くというか、抉るというか、そういう部分があって、そのやさしい世界が涙を誘う気がします。きっと思い出したときにこれを見て、また吐くくらいの苦しさを胸に感じて、わたしは泣くのだと、そう思います。